発表テーマが決まらないなら、まずAIに相談してみる
目次
- 08この記事のまとめ
学会発表の話を上司から振られた。やってみたい気持ちはある。
でも、何をテーマにしたらいいかわからない。
考え始めても、ぼんやりしたまま手が止まる。同僚に聞いても返ってこない。本を読み始めても、自分のケースに当てはめる方法が見えない。
ここで止まる人が、少なくない。
一人で考え込まずにAIに相談する
最初の一歩でつまずくとき、必要なのは答えではない。話す相手だ。
先輩に相談できれば一番いい。ただ、相手の時間を奪うし、気も使う。何度も同じ話を聞いてもらうのも難しい。
AIは違う。24時間いつでも、何度でも相談に応じてくれる。タダで使える。気を使う相手ではない。
ChatGPT、Gemini、Claude——対話型のAIなら何でもいい。まず話しかけてみる。
おすすめの流れはこうです。AIに相談して考えを整理する。それから人に相談して内容を詰める。出だしを一人とAIで作っておけば、人に渡すときの解像度がまったく違う。
私が普段やっている使い方を紹介します。
まずAIに役割を与える
ここが一番大事です。
ただ「学会発表のテーマを考えて」と聞くと、ありきたりな案しか返ってこない。AIには文脈がないので、当然そうなる。
代わりに、最初に役割を与える。
あなたは医療介護分野の学会発表に詳しい指導者です。
これから発表テーマで悩んでいる若手スタッフの相談に乗ってもらいます。
こちらが話す現場の状況に対して、テーマ候補を一緒に考えてください。
たったこれだけで、返ってくる文章のトーンが一変します。指導者として返してくれる。「こういう視点はどうですか」「もう少し詳しく聞かせてください」と質問を返してくる。

この「役割を与える」のが、AIを相談相手として使う上での最大のコツです。
役割は具体的なほどいい
役割の指定は、具体的にするほど効きます。
あなたは回復期リハビリテーション病棟で15年勤務している
理学療法士の指導者です。
学会発表の指導経験が豊富で、若手の発表が通るように一緒に
テーマを練るのが得意です。
このくらい書くと、AIはその設定に合わせて反応してくれる。「現場でよく見かけるテーマですよ」「これは新しい視点ですね」のように、経験者の口ぶりになります。
なお、役割の中身は事実である必要はありません。AIに演じてほしい役柄を渡しているだけです。
相談の基本プロンプト
役割を与えたあとは、自分の状況をそのまま話します。
今、こんな状況です。
- 通所リハビリで2年目
- 担当している利用者の中で、転倒が減ったケースがある
- 何かテーマにできそうな気はしているが、どう切り出せばいいかわからない
- 学会発表は初めてで、何をどう考えればいいか手探り
このような状況で、発表テーマの候補を3つ出してもらえますか。
それぞれ、なぜそのテーマが面白いと思うかも添えてください。
ポイントは2つあります。
自分の状況を箇条書きで出すこと。文章にしようとすると手が止まりますが、箇条書きならハードルが下がる。
「3つ出して」と数を指定すること。1つだと選べない、5つだと多すぎる。3つが一番選びやすい。
返ってきた候補に「もっと詳しく」と聞く
AIから3案が返ってきたら、気になったものを1つ選んで深掘りします。
1番目のテーマに興味があります。
このテーマで発表するとしたら、
- どんなデータが必要になりますか
- 似たような先行研究はありそうですか
- 抄録に書くとしたら、どんな構成になりますか
教えてください。
このやりとりを2〜3往復すると、ぼんやりしていたテーマが急に形を持ち始める。
ここまで来れば、もう自走できます。データを集めはじめる、過去の発表を調べる、上司に相談する——具体的な次の動作が見える状態になっている。
最初の30分でこれが起きる。一人で1週間悩んでも進まなかった話が、AIとの会話で動き出す。
「これって発表になるんですか?」と素朴に聞いていい
相談で一番便利な使い方が、これです。
こういうケースがあるんですが、
これって学会発表のテーマになりますか?
ならないとしたら、なぜですか。
ちょっとでも可能性があるなら、どう切り取れば発表になりますか。
恥ずかしくて人には聞きにくい質問ほど、AIには聞きやすい。誰も傷つかないし、誰の時間も奪わない。
「これは新規性が弱いのでテーマとして難しいです。ただし、症例の経過に焦点を絞ると、症例報告として成立する可能性があります」のように、判定理由まで返ってきます。
このフィードバックの解像度は、初心者にとって特に価値があります。
出だしさえ作れれば、あとは自分で進める
AIに相談する目的は、答えをもらうことではありません。
考え始めるきっかけを作ることです。
最初の一歩は重い。ゼロから1を作るのは、誰にとってもしんどい。でも1ができたあとの2、3、4は、自分の頭で進められる。
AIは1を作る相手として優秀です。タダで使える。何度でも聞ける。深夜でも休日でも応じてくれる。
「テーマが決まらない」と止まっている時間ほどもったいないものはありません。手元のスマホで、今すぐ会話を始められます。
この記事のまとめ
- 学会発表のテーマで止まったら、一人で考え込まずAIに相談する
- ChatGPT・Gemini・Claudeなど、対話型AIなら何でもいい
- 最初にAIに役割を与えると、返ってくる中身が一変する
- 役割は具体的なほどいい(経験年数・分野・得意領域まで書く)
- 自分の状況は箇条書きで渡し、「3つ案を出して」と数を指定する
- 出だしができたら、もう自走できる
テーマが決まったら、メモを準備して草案を作る段階に入れます。
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