【第1回】AIに抄録を作ってもらう前にやること——「伝えたいこと」をメモに書き出す
目次
「AIに発表の抄録を作ってもらいたい。でも何を渡せばいいかわからない」
そう思って、チャット画面に向かってこんな一文を打ち込んだことはありませんか。
「学会発表の抄録を作ってください」
AIはそれなりの文章を返してくれます。でも、どこかよそよそしい。あなたの発表である必然性が薄い。修正するほど、むしろ疲れる——。
それは、AIに渡す「素材」が足りなかったからです。
AIに渡す前の準備が、仕上がりの8割を決めます。
この記事では、その準備——「伝えたいこと」を箇条書きのメモにまとめる方法を解説します。
なぜ「素材メモ」が必要なのか
AIは、渡された情報をもとに文章を整える道具です。
渡す情報が少ないと、AIは「それらしい一般論」で穴を埋めます。結果として、どこの発表にも当てはまるような、あなたの現場の実態がまったく反映されていない抄録ができあがります。
逆に言うと、「伝えたいこと」さえ手元にあれば、AIは非常に優秀な「文章化の道具」になります。

ポイントは、完璧な文章を書かなくていいということです。箇条書き、メモ書き、思いついた順でOK。「こういうことを言いたい」が伝わる状態にすることが目的です。
素材メモに書く5項目
以下の5項目を箇条書きでまとめてください。順番通りでなくても構いません。

1. 発表のテーマ・タイトル(仮でOK)
例:通所リハにおける検温表の自動化——Excelマクロ導入による業務改善報告
2. 背景・問題意識(なぜ取り組んだか)
例:毎月150枚の検温表をナースが手作業で印刷・配布していた。業務負担が大きく、ミスも起きやすかった。
3. 自分のアセスメントとデータ
例:Excelマクロで自動印刷の仕組みを構築。月あたりの作業時間をXX時間→XX分に短縮(実測値)。
4. 結果・考察
例:スタッフからの評判は良好。ミスが減り、時間のゆとりが生まれた。導入コストはゼロ。他部署への展開も検討中。
5. 伝えたい結論・メッセージ
例:専門的なプログラミング知識がなくても、Excelマクロで現場の課題を解決できる。「やってみた」事例として共有したい。
記入するときの3つのコツ
① 数字を入れる
「時間が短縮された」より「3時間→15分になった」の方が、AIも正確な文章を作れます。実測値・概算でOK。
② 個人情報は最初から仮名化する
患者名・施設名などは、この段階から「利用者A」「当施設」に置き換えてください。後でAIに渡すときに慌てなくて済みます。
③ 思い出せない箇所は「不明」のままでいい
空欄があっても問題ありません。AIに渡すとき「ここは不明です」と伝えれば、その部分を[要確認]として空けてくれます。
実際のメモ例(テンプレート)
以下をコピーして使ってください。Wordでもメモ帳でも、スマホのメモアプリでも構いません。
【発表準備メモ】
1. テーマ・タイトル(仮):
→
2. 背景・問題意識(なぜやったか):
→
3. 自分のアセスメント・データ:
→(数字があれば入れる)
4. 結果・考察:
→
5. 伝えたい結論・メッセージ:
→
※個人情報・患者情報は「利用者A」「当施設」等に置き換えてから記入
このメモが完成したら、次のステップへ
このメモが手元にある状態で、次の記事に進んでください。
第2回では、このメモをGemini(またはClaude)に貼り付けて、抄録の草案を作ってもらいます。 コピペできるプロンプトをそのまま公開します。
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