理学療法士の転職エージェントはAIと両輪で使う|おすすめ特化型2社と年代別の動き方
公開

理学療法士の転職エージェントはAIと両輪で使う|おすすめ特化型2社と年代別の動き方


目次
    1. ―1)プロンプト1:希望条件を3つに分ける
    2. ―2)プロンプト2:面談で聞くことリストを作る
    1. ―1)20代〜30代半ば・管理職ではない人
    2. ―2)40代・管理職の人
    3. ―3)都市部と地方

総合型の転職エージェントで「紹介できる求人がない」と言われた、理学療法士の室長てつです。

転職エージェントって、登録したほうがいいの? するなら、どこに?

先に答えから。

  • 登録するなら、総合型ではなくリハ職に特化したエージェントを2社
  • 希望条件の整理・書類・面接練習はAIで準備。エージェントには、求人票に出ない職場の中身を聞く
  • 20代〜30代半ばは、早めに動く価値がある。40代・管理職は、求人サイトで自分で探す道も並行する

筆者は、介護職から理学療法士へ、理学療法士から事務職へと、2回転職しています。直近の転職活動は40代。大手の総合型エージェントに登録して「紹介できる求人がない」と返され、リハ職専門のエージェントにも相談しました。一方で、職務経歴書や志望動機はAIと相談しながら作った。AIでできることと、人にしか聞けないこと。その分担が見えてきたので、まとめます。

  • 転職活動のどこをAIに任せ、どこをエージェントに頼むか
  • 総合型ではなく、リハ職特化型から登録する理由
  • 特化型2社(PTOT人材バンク・PTOTSTワーカー)の比較
  • エージェントに聞くべき、求人票に出ない情報のリスト
  • 年代と立場で変わる動き方(20〜30代/40代・管理職)

この記事で使うもの。

  1. リハ職特化型の転職エージェント2社(登録は無料)
  2. AIチャット(Gemini・ChatGPT・Claudeのどれか。無料版で試せる)
  3. この記事のプロンプト2本

まずは、転職活動を2つに分けるところから。

転職活動は「準備」と「探す」の2つ。AIとエージェントで分担する

転職活動でやることを並べると、大きく2つに分かれます。自分の条件や書類を整える「準備」と、職場を見つけて決める「探す」です。

やることAIエージェント
条件の整理◎ 質問されながら整理○ 面談で確認
求人探し△ ネット上の求人まで◎ 非公開・登録者限定も
職場の下調べ○ 公開情報まで◎ 人の入れ替わり・雰囲気
書類づくり◎ 下書き・言い換え○ 添削
面接練習◎ 面接官役で何度でも○ 模擬面接
条件交渉×◎ 代わりに交渉

境目ははっきりしています。AIが持ってこられるのは、ネットに出ている情報まで。 職場で人が続いているか、管理者がどんな人かは、ネットには出ていません。ここを知っているのがエージェントです。

準備はAIで速くなり、探すところはエージェントが強い。どちらか一方ではなく、両輪で回します。

エージェントは、総合型ではなくリハ職特化型から

転職エージェントには、あらゆる職種を扱う「総合型」と、リハ職を専門に扱う「特化型」があります。理学療法士が最初に登録するなら、特化型です。

まず筆者の体験から。40代の転職活動で、名前をよく聞く大手の総合型エージェントに登録しました。届いた返事は「現在ご紹介可能な求人のご用意がございません」。そのうえで、医療職を専門に扱うサービスを案内されました。総合型の窓口でも、理学療法士は専門のサービスへ回す。それくらい、扱っている求人の中身が違います。

数字で見ても、差は桁で違います。リハ職特化型のPTOT人材バンクは、理学療法士の求人だけで30,742件を掲載しています(2026年10月9日に公式サイトで表示された件数。非公開求人を除く)。一方、大手の総合型エージェントの理学療法士求人は100件台だったという比較記事の調べもあります(マイベスト、2026年6月時点)。数え方も時点も違うので参考程度ですが、最初の登録先は特化型で迷わなくて大丈夫です。

特化型は2社登録して比べる

特化型の中から、全国で使えて求人の多い2社を紹介します。

PTOT人材バンクPTOTSTワーカー
運営エス・エム・エストライトキャリア
求人数73,045件(うちPT 30,742件)18,254件(PT・OT・STなど)
エリア47都道府県全国
支援求人提案・書類添削・面接対策・条件交渉・入職後フォローキャリアアドバイザーの無料サポート・登録者限定の求人
料金無料無料

運営会社は、PTOT人材バンクが株式会社エス・エム・エス(厚生労働大臣許可 13-ユ-190019)、PTOTSTワーカーが株式会社トライトキャリア(同 27-ユ-305209)。どちらも国の許可を受けた職業紹介です。

求人数は、2026年10月9日に各社の公式サイトで表示されていた数字です(PTOT人材バンクは非公開求人を除く)。2社で数え方が違うので、件数の多い少ないで単純に比べないでください。

2社に登録するのは、持っている求人も、担当者との相性も、会社ごとに違うからです。片方では出てこなかった求人が、もう片方で見つかることもある。担当者の話しやすさも、比べてみて初めてわかります。

注意が1つ。同じ求人に、2社から重ねて応募しないこと。応募先の病院や施設が混乱します。気になる求人が重なったら、先に紹介してくれたほうに任せましょう。

エージェントに聞くのは「求人票に出ない情報」

筆者が求人を探して感じたのは、経験者を中途で採る病院が少ないこと。特に大きい病院ほど、その傾向がありました。

募集が出ていたのは、中小の病院やクリニック、訪問リハビリ、通所リハビリ、デイサービス、介護施設など。中途で動くなら、このあたりが主な候補になります。

こうした職場は、同じ「訪問」「通所」でも施設ごとの差が大きい。リハ職が1人だけの職場もあれば、10人以上いる職場もあります。求人票の文面は似ていても、働き方はまるで違う。

ここで効くのが、エージェントの持っている内側の情報です。面談では、次のことを聞いてみてください。

  • リハ職の人数と、それぞれの経験年数
  • ここ数年で、辞める人が続いていないか
  • 残業の実態と、書類仕事の量
  • 昇給の実績と、評価の仕組み
  • 新しく入った人の教育体制
  • 管理者の方針(リハビリで何を大事にしているか)

聞きにくいことほど、エージェントを通すと聞きやすくなります。面接の場で「辞める人は多いですか」とは、なかなか聞けません。

入ってからの相談相手にもなります。家族がエージェント経由で転職したときは、担当者が入職前からこまめに連絡をくれ、入職後も様子を確認してくれていました。決まって終わりではない、というのは心強いところです。

AIに任せる準備

準備のほうは、AIでかなり速くなります。ここでは、エージェントとの面談の前にやっておくと話が早い2つを紹介します。

プロンプト1:希望条件を3つに分ける

条件がまとまらないまま面談に行くと、勧められた求人を選ぶ理由も断る理由も、言葉にできません。先にAIと整理しておきます。

転職を考えている理学療法士です。希望する条件を整理したいので、質問しながら手伝ってください。

・質問は1問ずつ出してください。私が答えたら、次の質問へ
・聞いてほしいこと:今の職場で困っていること、給料、勤務時間と休み、通勤、職場の種類(病院・クリニック・訪問・通所・介護施設など)、やりたいリハビリ、人間関係
・私の答えがあいまいなときは、数字や具体例を聞き返してください
・最後に、条件を「譲れない」「できれば」「なくてよい」の3つに分けた表にしてください

「譲れない」が2〜3個に絞れていれば、エージェントも求人を探しやすくなります。

プロンプト2:面談で聞くことリストを作る

これから転職エージェントとの面談があります。理学療法士として、求人票だけでは分からない職場の中身を聞くための質問リストを作ってください。

【私の希望条件】
(プロンプト1で作った表を貼る)

【気になっている求人】
(求人票の内容を貼る。まだなければ「職場の種類:訪問リハビリ」のように書く)

・質問は10個まで。優先度の高い順に並べてください
・リハ職の人数と経験年数、辞める人が続いていないか、残業と書類の量、昇給の実績と評価の仕組み、教育体制、管理者の方針は必ず含めてください
・聞きにくい質問には、角が立たない聞き方も添えてください

できたリストは、スマホのメモに入れて面談に持っていきましょう。

AIには、今の職場の内部情報や、利用者さん・患者さんの情報を入れないでください。条件の整理に必要なのは、自分の希望と経験だけです。

書類と面接の準備は、別の記事にまとめています。

  1. 職務経歴書の下書きと、同業・異業種での書き分け → 理学療法士の職務経歴書をAIで作る方法
  2. 志望動機の作り方 → 志望動機をAIで作る順番とプロンプト
  3. 面接練習 → AIに面接官役をさせて練習する手順

年代と立場で、動き方を変える

20代〜30代半ば・管理職ではない人

給料が上がらないと感じているなら、早めに動く価値があります。

公的な統計で、理学療法士などの年齢別の月給を見てみます。

年齢月給の平均
20〜24歳約25.4万円
30〜34歳約29.8万円
40〜44歳約33.3万円
50〜54歳約37.8万円

出典は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士の4職種をまとめた数字で、残業代などを含み、賞与は含みません。

年齢とともに上がってはいます。ただ、全労働者の平均と比べると、20代前半はほぼ同じ水準なのに、35〜44歳では約1割低い。30代後半から40代にかけて、ほかの仕事との差が開きます。

転職すれば必ず給料が上がる、とは言えません。ただ、昇給の仕組みは職場ごとに違います。今の職場で上がる見込みが薄いなら、上がる職場を探す価値はある。昇給の実績を比べられるのが、エージェントの持っている情報です。

筆者も、20代から30代のころは転職をよく考えていました。40代で実際に動いてみて、同じ活動でも年齢で門の広さが変わると感じています。迷っているなら、登録して話だけ聞いてみる。それだけでも、今の自分にどんな求人があるかが見えます。

40代・管理職の人

ここも筆者の体験です。リハ職専門のエージェントに相談したとき、返ってきたのは「管理職の経験・給料の面から、地域的にも、提案できる求人がない」という答えでした。

管理職の求人はもともと少なく、給料を下げずに移れる先となると、さらに絞られます。地方ならなおさらです。

40代・管理職なら、特化型に登録しつつ、求人サイトで自分でも探す。書類はAIで整えて、直接応募する。筆者はこの形で、求人サイトから見つけた求人の最終面接まで進みました。進め方は理学療法士から一般企業・事務職へ転職した話にまとめています。

都市部と地方

都市部は求人が多く、自分だけでは比べきれないことがあります。条件で絞り込み、内側の情報で比べる作業を、エージェントに手伝ってもらうと楽になります。

地方は、そもそも選択肢が多くありません。エージェントに加えて、勉強会や前の職場のつながり、知り合いからの話も大事な情報源です。

エージェントを使うときの注意

  1. 連絡の手段と時間帯は、最初に伝える。勤務中の電話が負担なら「平日の夜に」「メール中心で」と言っておく
  2. 決めるのは自分。急かされても、その場で返事をしなくていい
  3. 同じ求人に、2社から応募しない

エージェントが無料で使えるのは、採用が決まったときに、採用した病院や施設が紹介会社に手数料を払う仕組みだからです。求職者が費用を払うことはありません。

裏を返せば、エージェントは採用が決まって初めて手数料を受け取ります。勧められた求人が自分に合うかは、プロンプト1で作った条件表と照らして決めましょう。

まとめ

  • 転職活動は「準備」と「探す」の2つ。準備はAI、探すのはエージェントと分担する
  • 登録するなら、総合型ではなくリハ職特化型を2社
  • エージェントには、人の入れ替わり・残業・昇給・管理者の方針など、求人票に出ない情報を聞く
  • 20代〜30代半ばで給料が上がらないなら、早めに動く価値がある
  • 40代・管理職は、提案がないこともある。求人サイトで自分で探す道も並行する

今日の一歩は、プロンプト1で希望条件を「譲れない/できれば/なくてよい」に分けること。エージェントに登録するのは、それからでも遅くありません。

あわせて読みたい

関連記事

理学療法士の職務経歴書はAIで作る|同業・異業種で書き分けるプロンプト付き

理学療法士の職務経歴書で詰まるのは、書き方より「言い換え」です。40代で転職活動をしたPTが、Geminiと相談しながら職務経歴書を作った手順を、そのまま使えるプロンプト4本と架空の見本つきでまとめました。同業向けと異業種向けの書き分け、AIで書いたとバレないためのチェック、書類の出し先まで。

記事を読む →

関連記事

理学療法士から一般企業・事務職へ転職した話|40代で半年、AIを使ってやったこと

理学療法士から一般企業への転職は、資格ではなく「現場でやってきた仕事」を売る活動です。40代で事務職に移ったPTが、転職先の選び方、半年間の流れ、GeminiのDeep Researchを使った企業調べと面接準備をまとめました。面接で答えに詰まった失敗と、そのとき足りなかった準備も。

記事を読む →

関連記事

志望動機はAIで作る|「バレる」を防ぐ順番とプロンプト4本

志望動機をAIに丸投げすると、誰でも書ける文章になります。40代で転職活動をしたPTが、求人票だけ渡して失敗した経験から見直した手順を、そのまま使えるプロンプト4本と架空の見本つきでまとめました。同業・異業種の書き分け、AIで書いたとバレないためのコツ、面接練習まで。

記事を読む →

参考・出典(2026年10月時点で確認)

  1. PTOT人材バンク(株式会社エス・エム・エス)公式サイト https://www.ptotjinzaibank.com/
  2. PTOT人材バンク「サービス紹介」 https://www.ptotjinzaibank.com/service/introduction
  3. PTOTSTワーカー(株式会社トライトキャリア)公式サイト https://tryt-worker.jp/ptotst/
  4. 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/index.html
  5. マイベスト「理学療法士転職サイト・エージェントのおすすめ【2026年】」 https://my-best.com/18154