専門用語の誤認識を1/5にする用語集の作り方。NotebookLMにソース追加するだけ
目次
NotebookLMで議事録を作ると、必ず2つでつまずきます。
専門用語と、固有名詞です。
「リハビリ」が「リハ美」、「カンファ」が「感謝」、人の名前が違う漢字、職種名が読み仮名のまま。医療介護現場では特に深刻です。
これは、用語集ファイルをソースに追加するだけで、体感1/5に減ります。実際に使っている用語集の作り方を、カテゴリ分けから呼称統一まで公開します。

議事録作成の最短手順とプロンプトの型は、それぞれ第1回・第2回で解説しています。
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NotebookLMでまず詰まるのが、専門用語と固有名詞
会議の音声を入れて議事録を作らせると、最初に目につくのが用語の崩れです。
PT、OT、STのような略語。主任、係長、ナース、ヘルパーのような呼称。通所リハビリテーション、生活支援ハウス、ソフト食、嚥下対応食のような業界用語。これらは一般的な辞書にない、または読み方が複数ある言葉が多い。
普段の会議で当たり前に飛び交っている言葉ほど、AIは外します。委員会で「PT C」と発言した部分が「ピーティー シー」と書き起こされて、誰のことか分からなくなる。
これを毎回手で直すのは、現実的ではありません。
対策はシンプル:用語集をソースに追加するだけ
NotebookLMには「ソース」という仕組みがあります。
ノートブックに渡したファイルを、AIが優先的に参照する。普通は会議の音声をソースに追加しますが、ここに用語集ファイルを一緒に追加するだけで、AIが「この場ではこの読み方・表記を優先する」と判断してくれます。
つまり、AIに毎回「この用語に注意してね」と書く必要はありません。資産として用語集を渡しておけば、自動で効きます。
用語集はカテゴリごとに別ファイルにする
私は用語集を1つのファイルにまとめず、4つに分けています。
- ① 職種・肩書き
- ② 人名
- ③ 専門用語・略語
- ④ 施設・部署名
なぜ分けるか。理由は2つです。
メンテナンスのしやすさ。人事異動があれば「人名」だけ、組織変更があれば「施設・部署名」だけ更新すればいい。全部1ファイルにしていると、どこに何があるか分からなくなります。
会議の性格に応じて使い分けられること。委員会の議事録なら4つ全部入れる。個人用のメモなら「人名」は要らないかもしれない。必要なものだけ選んで投入できます。
1ファイルあたり100〜200件あっても問題ありません。NotebookLMはソースを丸ごと読みます。

用語集の中身:3列で書く
用語集の形式は、スプレッドシートかExcelで作るのが楽です。3列構成にしています。
| 読み方 | 実際の文字 | 備考 |
|---|---|---|
| ぴーてぃー | PT | 理学療法士。職種名 |
| なーす | ナース | 看護師の通称 |
| えんげ | 嚥下 | 飲み込みのこと |
| そふとしょく | ソフト食 | 嚥下対応食の一種 |
| つうしょりはびり | 通所リハビリテーション | デイケア、通リハ |
| かんふぁ | カンファ | カンファレンス。多職種会議 |
「読み方」を入れることで、音声から起こされた仮名表記をAIが正しい漢字や英字に変換しやすくなります。「備考」は省略してもいいですが、少し書いておくと、AIが文脈に応じて使い分けてくれることがあります。
[ここに運営者の用語集スクショor抜粋10〜20行を挿入]
呼称統一の小ワザ
用語集は単語の正解を渡すだけでなく、呼称を統一する目的でも使えます。
たとえば、田中主任という人がいるとします。会議では「田中さん」「田中主任」「主任」と呼ばれ方がバラバラです。AIに任せると、その揺れがそのまま議事録に出ます。
用語集にこう書いておきます。
| 読み方 | 実際の文字 | 備考 |
|---|---|---|
| たなか | 田中主任 | 「田中さん」「主任」と呼ばれた場合も「田中主任」に統一 |
| やまだ | 山田PT | 理学療法士。「山田さん」も「山田PT」に |
これで議事録上の呼称が揃います。読み返したときに、誰の発言か職種・肩書きまで分かる状態になります。
職種でも同じことができます。「ナース」「看護師さん」「Cさん」とバラバラに呼ばれても、用語集で「〇〇ナース」と固定しておけば、出力が統一されます。
誤認識が1/5になる理由と、ならない部分
用語集を入れる前と後で、誤認識の数が体感で5分の1に減ります。

劇的な変化ですが、ゼロにはなりません。残る誤認識には3パターンあります。
- 声が小さくて拾えていない発言。録音側の問題なので用語集では救えない。マイクを話者側に向ける、空調から離れた席に置くなどで対応
- 用語集に載せていない初出の言葉。新しく出た固有名詞は、その都度1行追加。1回目は手で直して用語集に追記、2回目以降は自動で正しく出る
- 文脈依存の判断ミス。「主任」が田中主任なのか山田主任なのか、文脈で判断する必要がある場面ではAIが間違える。これは手直し(次回)で吸収
用語集は万能ではありません。それでも、毎回起きていた基本的な誤認識を一気に潰せるので、議事録作成の労力は大きく減ります。
用語集は資産として育てる
最初の用語集を作るのに、20〜30分かかります。
ただし、これは1回だけの投資です。1度作れば毎回効きます。新しい言葉が出てきたら、その都度1行追加していく。半年も使えば、自分の現場の用語がほぼ網羅されます。
私の用語集は、最初は職種と略語の20件だけでした。半年経った今は、4ファイル合計で300件を超えています。育てるほど誤認識が減っていく実感があります。
用語集を作る手間も、AIで減らせる
ここまで読んで、「用語集を作るのが大変そう」と感じた方もいると思います。
正直、ゼロから手で書き出すと20〜30分はかかります。何が必要か洗い出すのも、表に整える時間も、地味に重い作業です。
ここにもAIを挟みます。
過去の議事録(手書きでも、過去のNotebookLM出力でも構いません)をAIに渡して、「ここに出てくる職種・人名・専門用語・部署名を、3列の用語集形式で抽出してください」と頼むだけ。10分かからずに、現場の言葉が並んだ候補リストが返ってきます。
私の場合、4ファイル合計300件のうち、最初の8割はこの方法でAIに下書きさせました。あとは現場で見ながら不要なものを削り、表記の好みに合わせて整えるだけ。
「自分で全部書き出す」と思うとハードルが高い用語集も、AIに下書きさせて自分が手直しするだけなら、その日のうちに始められます。
この記事のまとめ
- NotebookLMの議事録は、専門用語と固有名詞でつまずく
- 対策は、用語集ファイルをソースに追加するだけ
- 用語集はカテゴリごとに別ファイルにするとメンテしやすい
- 「読み方/実際の文字/備考」の3列で書く。スプレッドシートかExcelで作る
- 人や職種の呼称を用語集で統一すると、議事録の読みやすさが一段上がる
- 誤認識は1/5に減るが、ゼロにはならない。残りは手直しで吸収する
- 用語集を作る手間も、AIに下書きさせれば10分で始められる
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